PERSONAL INTERVIEW #12

株式会社アシックス 
スポーツ工学研究所 
フットウエア機能研究部

基礎工学研究科卒業
2019年入社

アシックスを選んだきっかけは?

商品を生み出す研究開発力です。人間特性の研究から生産技術まで一貫したあらゆる分野の研究が研究所内で行われており、蓄積されたデータや技術のノウハウがあることに魅力を感じました。また、設備や機器の充実した環境で実際のモノづくりや研究開発に取り組むことができるとともに、研究所で得た技術や知見を単なる研究で終わらせるのではなく、製品に落とし込むことで、人々のQOL向上につながるのではないかと考えました。これはメーカーに勤める研究者としての醍醐味であり、私が社会に貢献する一つの方法だと思ったからです。
さらに、売上の約70%を海外が占めており、日本発のグローバルメーカーとして世界的なスケールで事業を展開しているので、世界中のアスリートの心と体の健康、成長に貢献できることにも惹かれました。

今の仕事内容について具体的に教えてください。

テニスシューズやバスケットボールシューズなどの研究開発業務を担当しています。具体的にはヒトの体の動きを分析し、その動きに合わせたシューズ構造について研究しています。
トップ選手を含む対象ユーザーのニーズを抽出するために、足型データや動作中の身体各部の3次元座標値などを専用の機器を用いて測定します。取得したデータをもとに、まず障害やパフォーマンスに影響を及ぼす指標を数値化し、シューズの機能コンセプトを策定します。次に、そのコンセプトを実現するためのシューズ構造について設計指針を決め、コンピュータシミュレーションや3Dプリンタなども活用しながら、シューズの設計および試作を行います。
そして、その試作シューズを用いての性能評価を行い、分析結果について開発職やデザイン職のメンバーと議論を重ね、ブラッシュアップされたシューズの性能評価を再び行う、というサイクルを数回まわして商品化につなげています。

今後チャレンジしてみたいことは?

数多くある人生に活力を与えるアプローチの一つとして、スポーツを選びたくなるような、ユーザーの心がわくわくするモノづくりを目指したいです。そのためにも着用者である「ヒト」を中心に据えた徹底的な研究による人体への理解から、イノベーティブな技術・製品を創出したいです。

*記載内容は取材当時のものです。