
PERSONAL INTERVIEW #03
自由だけどルーズじゃない
最高のデザインは
働きやすい環境から
株式会社アシックス
スポーツスタイル統括部.
デザイン部(デザイン職)
2019年入社
アシックスを選んだきっかけは?
もともとシカゴにある美術大学でデザインの勉強をしており、そのまま英語と日本語を生かせるグローバルな企業で働こうとアメリカで就職活動をしていました。そんな中、バイリンガル向けの就活イベントでアシックスがデザイン職を募集していることを知り、エントリーすることにしたんです。面接などを通じて、社員の方々の温かい人間性やフレンドリーな会社の雰囲気を感じていたので、内定をいただいたら入社しようと決めていました。
学生時代に夢中になったことは?
学生時代は陸上部で短距離をやっていました。部活とは別にクラブチームにも入るほど力を入れて取り組んでいましたね。自分が努力をすればするほど結果として返ってくる個人競技は、自分の性格にも合っていたのか、すごくやりがいを感じていました。
また絵を描くことも大好きで、高校時代は陸上と並行して漫画制作にも情熱を注いでいたんです。何回かコミックマーケットにも出展したことがあります。大学に入ってからは絵画を中心に作品を作るようになり、仲間とよく展示会を開いていました。
今の仕事内容について
具体的に教えてください。
スポーツスタイル商品のデザイナーとして、インラインからコラボ企画まで幅広いアイテムに携わっています。主に担当しているのは、カラーとマテリアルデザインです。ボストンとアムステルダムにいるグローバルメンバーとともに、マーケットやトレンドを調査しながらシーズンごとのカラーパレットを決め、商品コンセプトなどを考えながらアイテムに落とし込んでいくんです。またコラボや別注モデルのデザイン業務では、他ブランドや外部デザイナーのリクエストに基づいて、アイテムのコンセプト、デザイン、カラーの提案をしています。
海外オフィスのデザインチームをはじめ、マーチャンダイジングチームやプロダクトマーケティング部、開発部などさまざまな部署と連携を取るので、コミュニケーションがとても大切な仕事だと思います。

やりがいを感じるのはどんなときですか?
またこれまで手がけたプロジェクトで
印象的だったものは?
デザイナーというのは、ひとつのアイテムのコンセプトからマーケティングまで幅広い領域に関わるので、商品として店頭に並んだときはすごく達成感があります。自分が手がけたアイテムには強い思い入れがあり、それぞれがまるで自分の子供のような存在なんです。
その中でも「Gel Lyte III “Patchwork”」は自分にとってすごく印象的なアイテム。当時アシックスが力を入れつつあったサステナブルをコンセプトにしたシューズで、自分がすべての要素をデザインした初めてのプロジェクトでした。サステナブルを打ち出す上で使用する素材も重要ですが、残材を活用しながら“パッチワーク”というデザインモチーフを表現すること、またそれを履きやすさとバランスさせることが大変でした。しかし発売してみると大反響をいただけて本当にうれしかったです。
仕事で困難に直面したエピソードと、
それをどう乗り越えたのか
教えてください。
大学ではグラフィックデザインを中心に学んでいたので、入社当初はプロダクトデザインの経験や知識がほとんどありませんでした。頼りにしていた入社後の勉強会もコロナで延期になってしまい、おかげで先の「Gel Lyte III “Patchwork”」を手がけていた頃は、マテリアルのことはおろか靴に関する知識も不十分なままだったんです。ただそれを理解していた先輩方にいろいろとサポートしてもらい、プロジェクトを進めながらたくさんのことを学ぶことができました。このときの苦労があったからこそ、今ではスムーズに仕事ができているんだと思います。
アシックスの職場環境について
教えてください。
みなさんとても陽気で明るく、オフィスには誰とでも気軽に話せる雰囲気があります。他部署の先輩とも話しやすいですし、若手でも発言しやすい環境が整っているなと感じます。本当にみなさんやさしいのでどんな質問にも答えてくれますし、社内で誰かが怒鳴ったり怒鳴られたりという場面を見たことがありません。若手がミスをしても「次に同じ失敗をしないためにはどうしようか」という方向でアドバイスやサポートをしてくれるので、学ぶ姿勢があればすぐに成長できる環境だと思います。

これから応募しようとしている人に、
アシックスはどんな会社だと
説明しますか?
入社する前は固くて厳しい社風なのかなと思っていましたが、入ってみるとオープンで自由。日本企業と海外企業の良いところをミックスしたような感じで、「自由はあるけどルーズじゃない」というのが私の印象です。
若手にも責任ある仕事を任せてくれる会社ですが、任せっぱなしにされることはありません。常に周囲のサポートを得られる環境なので、若い社員もプレッシャーなく仕事に打ち込めます。デザインの仕事でいうと、商品作りの最初から最後まで関わることができるのでやりがいがありますね。プロダクトに限らずいろいろなデザインに関わることができるので、仮に入社時にやりたいことがはっきり見えていなくても、仕事を通じて見つけていくことができると思います。
アシックスに向いているのは
どんな人だと思いますか?
デザイン職においても、一番はコミュニケーション力がある人ですね。デザインを学んできた人の中には、スキルはあるのにプレゼンが苦手という人も多いのではと思います。でも実際の仕事ではたくさんの人の前でプレゼンをしたり、議論をする場が頻繁にあります。私自身も自分のアイデアやコンセプトをしっかり伝えられるコミュニケーションを常に心がけています。
最後に夢や目標、
チャレンジしてみたいことを
教えてください。
今まで以上に、日本と海外のオフィスを繋ぐ架け橋のような存在になりたいです。アシックスをグローバルに展開していく上で、海外チームとのコミュニケーションはとても重要です。しかし異文化ゆえのすれ違いや、細かいニュアンスがうまく伝わらないなど、英語を話せる身からするともったいないと感じる場面があるんです。そこをうまく解消できれば、多様な視点でより良い製品を生み出すことができるのではと考えています。
将来的には、4年間住んだアメリカ以外の国に赴任してみたいですね。そこでさらに視野を広げて、国や文化を越えたアシックスの活動に貢献していきたいです。

*記載内容は取材当時のものです。