
PERSONAL INTERVIEW #01
頑張る人の頑張る時間が
もっと楽しくなる
サービスを
株式会社アシックス
デジタルアライアンス推進部
兼 スポーツ工学研究所(研究職)
2014年入社
アシックスを選んだきっかけは?
私は小学校から大学まで陸上競技をやっていたのですが、少しでも速くなるために自分のカラダとその動きについて自分なりに調べながら試行錯誤することに楽しさを覚えていました。そこで将来はこのような研究を成果としてカタチにでき、お客様に喜んでいただけるような仕事に就きたいと考え、自社で研究所を持っているアシックスに応募しました。
学生時代に夢中になったことは?
ひとつはやはり陸上です。中距離選手として日々練習に打ち込み、自己ベストを更新できたときの喜びは今でも忘れられません。試合前の独特の緊張感や、仲間と切磋琢磨した時間などすべてがいい思い出です。もうひとつは音楽。実は歌うことも楽器を弾くことも大好きです。今思えば、音楽を通じて自然と「人に何かを伝える」という経験をしていたことが、現在のサービス開発にも役立っているように思います。
今の仕事内容について
具体的に教えてください。
私の仕事の軸は「自分の動きを知る・数値化する」ための研究とサービス開発です。具体的には、小さなセンサーで腰や骨盤の動きを測定し、ランニングフォームの特徴や改善点、その日の調子などをアドバイスできる「Runmetrix」という製品の開発に研究段階からコアメンバーとして携わっています。
実験施設にある大がかりな装置を使った人の動きの分析からはじまり、動きの情報をセンサーで簡単に測定しアプリで表示するシステムの開発、またそのシステムをアスリートなどに使ってもらい改良点を抽出する作業など、私が担当した業務内容は様々。製品は2021年にリリースし、今はその普及活動や次のアップデートに向けた構想などを検討しているところです。

仕事のやりがいは?
私はゼロから何かを生み出すことが好きなので、アシックスにとって前例のない「Runmetrix」というプロジェクトの参画には、日々やりがいを感じていました。
開発中には、すごくうれしい出来事もありました。製品のリリース前に、試作段階のシステムを陸上の強豪として知られる大学に使っていただくことになり、後日フィードバックを聞きに伺った際に、ある女子選手から「安心して練習に取り組めるようになりました」「自分の良いところを見つけられました」といったコメントを直接いただくことができました。そのとき、大学で試行錯誤しながら陸上をやっていた自分が報われたような気がして。「これって、あの頃の自分を助けてあげたということなのかも」とすごく感慨深い気持ちになりました。
仕事で困難に直面したエピソードと、
それをどう乗り越えたのか
教えてください。
先ほど「ゼロから何かを生み出すことが好き」と申し上げましたが、一方で前例のないことをやる際には、チーム内でゴールのイメージを共有することが難しいと感じています。「Runmetrix」の開発当初はまさにその状況に陥っていました。
当時、「これは前例がないから分からない」「それも自分たちでやらないといけないのか」など、チームの誰もが不安や迷いを抱えていました。私はこの状況を打破するために、“小さな成功”を積み重ねていくことにしました。たとえばアスリートや一般ランナーの方に開発途中の製品を試してもらう機会を作り、そこで得られたポジティブなコメントをチームで共有する、自分たちがやっていることは多くのユーザーにとって役立つことだと、みんなが確信を持てる状況をつくることを特に意識しました。
私は「追い風は自分で作るもの!」という考え方を大事にしています。「ここで追い風を起こせば、みんな自然とついてくる」。そう信じて動き続けたことで、最終的にはチーム一丸となってゴールを目指すことができました。
アシックスの職場環境について
教えてください。
アシックスで働く社員には共通して「自分のことを好きでいたい」「仕事を楽しみながら頑張りたい」というマインドがあるように思います。またアシックスというブランドや「健全な身体に健全な精神があれかし」という創業哲学に共感と信頼、そしてプライドを持っている人が多いと感じています。前向きな社風もこうした社員の気質によって醸成されているのではないでしょうか。
社内の人間関係はカジュアルです。研究所のオフィスはフリーアドレス制なので、先輩がふらっとやって来て「元気?」と声をかけてくれたり、ときには私が出場したマラソンの話題で盛り上がったりと、社員同士がいい距離感でいられる環境です。ワークライフバランスもいいですね。みなさん自分の時間をちゃんと確保して、余暇をしっかり楽しむというスキルが高い印象です。そうしてプライベートで得たものを仕事に生かす好循環が生まれているように思います。

これから応募しようとしている人に、
アシックスはどんな会社だと
説明しますか?
アシックスについて端的に説明するなら「自分らしく成長できる会社」と答えます。様々なタスクやミッションを通して自分を磨いていく点は、学生時代の部活と似ている気がします。でも部活と違うのは、その成果が人の役に立つということ。自分の成長が誰かの喜びになるなんて、最高に幸せな職場だなと思います。ちなみに学生時代の同級生と仕事の話になると、「楽しそうでうらやましい」「生き生きしてるね」とよく言われます。あと「学生時代と変わってないね」とも(笑)。それだけ楽しく仕事ができている証だと思います。
アシックスに向いているのは
どんな人だと思いますか?
やはり、働くことを通して自分を高めたいという人、そして誰かの役に立ちたいという意識を常に持っている人ですね。自分のまわりには、スポーツをやったり見たりすることで熱くなれる人が多いので、スポーツを通じて得た感動を仕事のモチベーションにできる、そんな人もアシックスに向いていると思います。
その一方で、ただ「陸上が好き」「スポーツが好き」というだけでは、仮に入社しても大変かもしれません。好きなことから自分は何を学んだのか、それをどう生かして何をカタチにしたいのか。そこまで突き詰めて考えられていれば、「好き」という強みを会社でしっかり発揮できるのではないかと思います。
今後チャレンジしてみたいことは?
まずは「Runmetrix」をさらに広めていき、社会に何かしらの影響を与えられる製品にしたいです。そのために、研究から携わってきた私自身の視座ももっと高めていく必要があると思っています。
あとはモノを届けることにとどまらず、「価値観」も届けられたらいいですね。スポーツは結果が大事という風潮もあります。でも私にとってスポーツは、結果へ至る過程、つまり体を動かすことそのものが楽しいと感じられるものです。アシックスのサービスを通じてそんな純粋な価値観を多くの方と共有できたらいいなと思っています。
そのためにも、記録や勝負にこだわるアスリートや部活生であれ、日々の健康のために走るランナーであれ、頑張る人の頑張る時間がより楽しくなるサービスをこれからも考えていきたいですね。

*記載内容は取材当時のものです。