
株式会社アシックスとTDK株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員CEO:齋藤昇、以下「TDK」)はこのたび、トップアスリートのパフォーマンス向上を目的とした、練習時の動作を可視化する次世代センシングデバイスの共同研究を開始したので、お知らせします。
スポーツの世界では、ミリ単位の動作の差が勝敗を分けることもあり、緻密なパフォーマンス分析へのニーズは年々高まっています。
アスリートは、試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、日々の練習を通じて技術や体力を向上させています。一般的に、試合時間よりも練習時間の方が長く、練習時の動作を正確に可視化することで、自身のコンディションやフォームへの理解が深まり、パフォーマンス向上が期待されます。
今回の共同研究では、TDKが持つ高精度かつ小型センシング技術と、アシックスが長年つちかってきたスポーツ科学の知見を融合させ、アスリートの動作データをリアルタイムで可視化し、客観的なフィードバックを提供することで、技術向上やコンディション管理を支援する新たなソリューションの創出をめざします。また、研究所外での高度な動作分析ができる手段を確立することで、より多くのアスリートのデータ収集が期待できます。
まずは陸上競技を対象に、足首などに装着するプロトタイプの実証実験をスタートし、2027年以降の実用化を視野に入れています。将来的には、本デバイスから得られたデータを活用したイノベーティブな製品・サービスの開発を加速させるほか、アスリートだけでなくコーチや製品開発者もネットワークでつなげ、さまざまな角度から アスリートを包括的に支援するソリューションへと展開していく予定です。
〇株式会社アシックス 代表取締役社長COO 富永満之のコメント
TDKとアシックスは、ワールドアスレティックス(世界陸連)のオフィシャルパートナーであり、このたびの共同研究を通じて、挑戦を続けるアスリートをともに後押しできることを大変うれしく思います。
アシックスは、創業哲学「健全な身体に健全な精神があれかし(Anima Sana In Corpore Sano)」を掲げ、長年つちかってきた基礎研究とテクノロジーによって、アスリートが最大限のパフォーマンスを発揮できるようサポートしてきました。現在は、中期経営計画2026のもと、さらなるイノベーション強化に向けて、アスリートにフォーカスした中長期研究を推進しています。
TDKとの共同研究はその一環で、アスリート×デジタルの研究を強化し、グローバルでのR&Dネットワークを拡大するなどイノベーション創出の体制拡大と加速をめざします。
今後もアスリートの声をもとにさまざまな研究やテストを行い、アスリートに寄り添った製品やサービスの開発に取り組むほか、データを活用したより一層踏み込んだアスリートサポートを実現します。
〇TDK株式会社 代表取締役社長執行役員CEO 齋藤昇のコメント
TDKはワールドアスレティックス(世界陸連)のオフィシャルパートナーとして、アシックスとともにアスリートの挑戦を支える取り組みに参画できることを大変嬉しく思います。
当社はセンサ技術を通じて、自動車、ICT、産業機器等の分野で社会のトランスフォーメーションに貢献してきました。スポーツ領域においてもこの技術を応用しアスリートのモーションデータ解析を通じて、パフォーマンス向上や製品開発に寄与する新たな価値創出を目指しています。
私達もこれまで40年以上にわたり世界陸上を通じて多くのアスリートに出会ってきました。アシックスのスポーツ工学の知見とTDKのセンサ技術で彼ら/彼女らをサポートし、スポーツのトランスフォーメーションに貢献出来るよう開発を進めてまいります。
なお、TDKのプレスリリースは以下よりご覧いただけます。