日本企業初!ファッション産業の環境負荷低減に向けた国際的枠組み 「THE FASHION PACT(ファッション協定)」に加盟
2020.12.10 PRESS アシックスは、このたび、ファッション産業の環境負荷低減に向けた国際的枠組みである「THE FASHION PACT(ファッション協定)」に日本企業として初めて加盟しました。
「THE FASHION PACT」は、2019年8月にフランス・ビアリッツで開催されたG7サミットにおいて、欧州を中心とするファッションおよびテキスタイル業界の32社が、気候変動、生物多様性、および海洋保護の3分野で、共通の具体的な目標に向かって取り組むことを誓約したものです。現在までに60社200以上のブランドが加盟しています。
当社は気候変動問題に積極的に取り組んでおり、昨年には、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指し、産業革命前からの気温上昇を1.5℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標を設定することを表明しました。現在は、2030年に向けた温室効果ガス排出量削減目標を設定しており、事業所におけるCO2排出量を38%削減※、サプライチェーンでのCO2排出量を製品あたり55%削減※することを目指しています。
※両目標ともに2015年比。2021年に削減目標を引き上げ予定。
また、生物多様性や海洋保護分野においては、2025年までにアパレル・アクセサリーのコットンを100%サステナブルなコットン調達へ切り替えを行っているほか、全世界の直営店を対象に、2020年末までにプラスチック製から環境配慮型紙製のショッピングバッグへ順次切り替えを行うなど、バリューチェーン全体を通して使い捨てプラスチックの使用を廃止し、使わざるを得ないものについては、環境配慮素材へ順次切り替えを行っています。
〇株式会社アシックス 代表取締役社長COO 廣田康人のコメント
将来世代にわたり、多くの人々が心身ともに健康的になる世界を実現させるためには、
持続可能な地球環境が不可欠であると考えています。ファッション業界における環境負荷
低減をさらに加速させるために、「THE FASHION PACT」加盟企業と連携し、業界一体と
なった取り組みを推進していきます。
当社は、環境問題の解決に向け、ステークホルダーとの連携によるバリューチェーン全体での取り組みに力を入れています。これまでにも、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の「ファッション業界気候行動憲章」、持続可能なアパレル産業構築を目指す世界的連合「Sustainable Apparel Coalition」など、さまざまな国際的枠組みに加盟し、ファッション産業の環境負荷低減に努めてきました。
また、アシックスは、気候変動など環境分野の情報収集などに取り組む国際NPO 「CDP※」から、温室効果ガス排出削減活動や気候変動緩和に向け優れた活動を行っている企業として、2020年12月8日付で、気候変動において「A-(Aマイナス)」の評価を初めて受けました。「A-(Aマイナス)」の評価は、世界のスポーツメーカーで最高位となります。
今後も引き続き、事業のあらゆる場面でサステナビリティに配慮した取り組みを推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
※「気候変動」「ウォーター(水)」「フォレスト(森林)」の3つを活動領域とし、それぞ
れの分野について、質問書に回答した企業に対し、最高位A、A-、B、B-、C、C-、D、
D-、の8段階で評価が行われます。気候変動が企業に与える経営リスクの観点から、世界
の主要企業の二酸化炭素排出量や気候変動への取り組みに関する情報を、質問書を用いて
収集し、集まった回答を分析、評価することで、企業の取組情報を共通の尺度で公開して
います。2020年度には世界の515の機関投資家の賛同を得て調査を行うなど、投資家から
最も信頼されている評価機関のひとつです。