
アシックスは、このたび、「サステナビリティレポート 2019」を公開しました。同レポートでは、2019年度のサステナビリティ活動のほか、中長期サステナビリティ目標達成に向けた進捗状況について報告しています。
〇「サステナビリティレポート2019」の特記事項
サステナビリティ推進体制の強化
- 気候変動をはじめとするサステナビリティのリスクと機会を取締役会が監督する体制を
強化すべく、サステナビリティ委員会を新設。
- 金融安定理事会(FSB)により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース
(TCFD)」※1提言への賛同を、スポーツメーカーとして世界で初めて表明。
環境への配慮
- 2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指し、産業革命前からの気
温上昇を1.5℃未満に抑えるための温室効果ガス排出削減目標の設定を表明。
- シューズの1次生産委託先工場での石炭使用を撤廃するなどし、製造工程でのCO2排出量
を27.9%削減(製品あたり、2015年比)。
- 全国のみなさまから回収した思い出の詰まったスポーツウェアを活用し東京2020オリン
ピック・パラリンピック※2の日本代表選手団オフィシャルスポーツウェアとして再生す
る「ASICS REBORN WEAR PROJECT」を実施。
- 次世代高機能素材として注目されるセルロースナノファイバーを活用したシューズの累
計販売数が全世界で700万足を突破。
- 全世界の直営店を対象に、使い捨てプラスチック製ショッピングバッグの2020年末での
全廃に向け、環境配慮型紙製ショッピングバッグへの切り替えを開始。
- 全世界を対象に、シューズボックスの仕様を全面的に見直し、環境に配慮したシューズ
ボックスに2020年夏から順次切り替えを表明。
人と社会への貢献
- 東京2020組織委員会が策定した「持続可能性に配慮した調達コード」※3を遵守し、東京
2020大会関連製品※2のサプライチェーン上で働く人々の人権や労働環境の管理を強化。
- 世界的に関心が高まっている移民労働者問題に対応するため、労働者が直接相談できる
苦情通報システムの導入を開始。
- 国際NPO「Right To Play」と協力し、シリア難民の子ども達にスポーツプログラムを提
供するプロジェクトを継続。
〇株式会社アシックス代表取締役会長CEO尾山基のコメント
本年はアシックスのサステナビリティ5か年計画の最終年です。過去4年間で多くの目標を達成してきましたが、私たちの活動はそこにとどまりません。現在、2030年に向けた新しい計画の策定を開始しています。こうしたサステナビリティへの取り組みは、これまでも、これからも、アシックスの経営の中核をなすものであり、私たちは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、ビジネスと地球環境の持続可能な未来に向けて努力し続けます。
現在、新型コロナウイルス感染症が世界中に広がり、人々の生活環境を脅かしています。アシックスでは、すべてのステークホルダーのみなさまの安全で健康的な生活の確保を最優先し、これまで以上に、スポーツが人々や社会にポジティブな影響を与えると信じて事業活動を継続しています。
一方、世界が直面している気候変動の問題は深刻で、スポーツの現場にもさまざまな影響を与えています。この課題に対処するため、企業は環境保全を重視し、温室効果ガス排出量削減等に向けた抜本的な行動を取ることが求められています。
こうした取り組みを実現するため、アシックスでは、各部門の行動指針を示すロードマップを作成し、材料選定や製品設計から、再生可能エネルギーへの移行、循環型ビジネスモデルの開発まで、持続可能な社会の達成に向けた具体的な取り組みを実施しています。
2021年に開催延期となった東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会でも、サステナビリティが重要なテーマの一つと位置付けられています。
アシックスは、東京2020大会の日本代表選手団のオフィシャルスポーツウェア、フィールドキャスト(大会スタッフ)、シティキャスト(都市ボランティア)のユニフォーム、および公式ライセンス製品などさまざまなアイテムの製造を行います※2。これらのアイテムはすべて、サステナブルな方法で製造されるよう、東京2020組織委員会が策定した「持続可能性に配慮した調達コード」に沿った調達方針で運用を行っています。
今後も、新型コロナウイルス感染症が一刻も早く収束することを願いながら、平和の祭典として本大会が無事に開催できるよう、しっかりとサポートをしてまいります。
なお、「サステナビリティレポート2019」は、GRIスタンダード基準に則って作成しています。本レポートは当社ウェブサイトでご覧いただけます。
https://corp.asics.com/jp/csr/csr_reporting
当社のCSR およびサステナビリティ活動の詳細については、以下をご覧ください。
https://corp.asics.com/jp/csr
※1 : 金融安定理事会(FSB)の下に設置されたタスクフォース。投資家に対し気候変動がも
たらす企業の「リスク」及び「機会」とその財務的影響を把握し、開示することを狙い
とした提言を発表。
※2 : アシックスは東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナー(スポー
ツ用品)です。
※3 : 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会では、東京2020大会を持続可
能性に配慮した大会とするため、持続可能性に配慮した運営計画を取り決め、調達活動
においてもその基準として、持続可能性に配慮した調達コードを策定し、調達に関わる
事業者に法令遵守、環境や人権・労働問題の防止、公正な事業慣行の推進を求めていま
す。