東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 日本代表選手団 オフィシャルスポーツウェアのアイテムについて
2020.02.21 PRESSアシックスは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に出場する日本代表選手団が着用する、オフィシャルスポーツウェアをはじめ、シューズやバッグなどを作製しました。
これらのアイテムは、表彰式や選手村などで使用されます。
〇コンセプト
「JAPONISM(ジャポニズム)」
開催国である日本の選手団が代表としての誇りを感じられるよう、日本の伝統美と先端技術をかけ合わせ、選手団の強さを表現しています。オリンピック日本代表選手、パラリンピック日本代表選手、応援する人など、さまざまな人の気持ちをつなぐ象徴的なアイテムとなるようなデザインを施すとともに、“史上最もイノベーティブな大会”にふさわしい先進的な技術を多く取り入れています。
〇提供アイテムについて
メインカラーは、朝日が昇る力強さをイメージした鮮やかな「サンライズレッド」です。日本代表選手団の存在感をさらに強め、際立たせ、選手たちが日本代表として誇りを感じられるカラーを採用しています。2016年から日本選手団を象徴するカラーとして採用し、過去の大会で世界へ与えたインパクトを継承し、自国で行われる大会へとつなげています。
グラフィックは新たに制作し「JAPAN TEAM KEY GRAPHIC(ジャパンチームキーグラフィック)」と命名しました。「折形(おりがた)」や「かさねの色目」といった日本の伝統的なデザインや技法などを取り入れながら、大小の点や線、5種類の赤を組み合わせることで一つの柄を作り、さらに多様性も表現しています。
今回は、コンセプトである「JAPONISM」に沿って「Conditioning(コンディショニング)」「Diversity(ダイバーシティ)」「Sustainability(サステナビリティ)」の3つの開発テーマを設け、アシックススポーツ工学研究所で約4年の歳月をかけて研究、開発を行いました。
1. Conditioning(コンディショニング)
高い通気性や可動性、着脱のしやすさなどの機能を各アイテムに搭載しています。各競技会場や着用シーンに応じて着合わせることで機能の相乗効果が得られ、選手のコンディショニングをサポートできるよう、アシックススポーツ工学研究所の科学的知見に基づいて設計しています。
2. Diversity(ダイバーシティ)
・「多様性と調和」を重視し、オリンピックとパラリンピック、また競技の枠も超えて一つのチームであることを意識しながら、一人ひとりが輝けるウェア開発を目指しました。
・ボタンのように重ね合わせて押すだけで閉じることができる機能があり、より簡単に使えるようになった新感覚のファスナーを活用する、シューズの履き口を広くするなど、ユニバーサルデザインを採用しています。オリンピック、パラリンピック日本代表選手団全員がONE TEAMとなるよう、すべて同じアイテムを提供します。
・Tシャツやポロシャツ、ジャケットは、一枚の生地から複数の型取りを行うことで、一つひとつの柄の配置が異なりながら全体で見ると統一感のあるデザインとなっています。
・選手へのヒアリングなどからヒントを得て、誰もが使いやすいものを目指し、また、車イスや義足アスリートにも着脱しやすいようサンダルに着脱可能なヒールストラップを付属するなど工夫しています。
3. Sustainability(サステナビリティ)
・当社のサステナビリティ方針に基づき、従来の染色工程より水の使用量を削減したソリューションダイという染色方法を採用するなど、環境に配慮しています。また、植物由来の糸や衣料品をリサイクルした再生ポリエステル材なども採用しています。
・2019年に実施した、全国のみなさまの思い出が詰まったスポーツウェアを回収し、日本代表選手団オフィシャルスポーツウェアなどに再生する「ASICS REBORN WEAR PROJECT(アシックス リボーン ウェア プロジェクト)(以下ARWPJ)」によって作られたリサイクル糸(再生ポリエステル材)を活用しています。みなさまのご協力によって実現した「循環型ものづくり」によるアイテムを提供することで、サステナブルな大会を推進します。ポディウムジャケットやパンツ、シューズなどメインアイテムに採用しています。
〇主なアイテム
≪ポディウムジャケット≫
アシックススポーツ工学研究所で立証されたボディサーモマッピングに基づき、体温が上昇する場所を特定し、温度を下げるために効果的な構造「ACTIBREEZE-TECH(アクティブリーズテック)」を設計しました。
衣服内温度が高くなり汗の量が多くなる場所に粗いメッシュを配置することで空気の流れを促進させ、効率的な通気を促します。また二層のメッシュ構造とすることで、透けにくくなっています。通気性を高いレベルで追求しており、リオデジャネイロ2016オリンピック・パラリンピック競技大会のトレーニングジャケットの生地との比較において、通気度が高い部分との生地試験数値の比較で約5倍となっています。さらに、ボディサーモマッピングに合わせて特殊な編み方で大小のメッシュを作り出すことで、機能性を持たせながらデザイン性も高めています。
前身頃には、スナップの部分を合わせてクリックするだけで簡単にファスナーの左右が組み合う、新感覚のファスナーを採用しました。
≪ポディウムパンツ≫
着心地の良さと着脱性を高めるストレッチ素材を採用しました。両サイドにはファスナーポケットを付けています。スポーツシーンから選手村での生活シーンまで対応するため、吸汗速乾性を重視しました。
≪Tシャツ≫
トレーニングなどでの使用を想定し、吸汗速乾性、通気性に優れた素材を採用しています。左裾部分には、通し番号「RED ID」※を付けています。「RED ID」は、選手と応援する人がONE TEAMになるという思いを込めたもので、公式ライセンス商品のレプリカ商品や公式応援グッズ「TEAM RED COLLECTION(チームレッドコレクション)」のTシャツ、タオルにも連番で付けています。
※登録制の特設サイトを開設し、競技や選手に関する情報を提供したりキャンペーンを実施したりするなど、東京2020大会をより楽しむことができるコンテンツを用意していく予定です。
≪シューズ≫
靴底の外周に衝撃緩衝材「GEL(ゲル)」を大きく配しクッション性を高め、アッパー(甲被)に通気性に優れた素材を採用したモデルを新たに開発しました。アッパーと中敷の表部分に「ARWPJ」でリサイクルされた糸を採用し、中敷には「JAPAN TEAM KEY GRAPHIC」の柄を施しています。着脱しやすいよう、ベロ部を引き上げた際に履き口が通常のシューズに比べて大きくなる構造にしました。
〇アイテム一覧(全17アイテム)
ポディウムジャケット | キャップ |
ポディウムパンツ | マフラータオル |
Tシャツ(4種類) | ソックス |
ポロシャツ | シューズ |
ハーフパンツ | サンダル |
ジャケット | ショルダーバッグ |
パンツ | バックパック |
〇アイテム紹介ページ
https://www.asics.com/jp/ja-jp/tokyo2020/japan_delegation_wear
〇「ASICS REBORN WEAR PROJECT」について
https://corp.asics.com/jp/press/article/2019-01-24-1
アシックスは、JOC・JPCゴールドパートナー(スポーツ用品)です。