海外サプライチェーンにおける「結社の自由」の確保と
推進のためのアシックスの取り組みについて


アシックスグループは、ウィング・スター・シューズ社(Wing Star Shoes Co., Ltd、「WSS社」)を含むカンボジアの生産委託先工場における「結社の自由」(労働組合を結成する自由)に関しては、以前より同社への対応を含め、取り組んできています。

アシックスは、国際労働基準に則って定めた「サプライヤー行動規範」(https://corp.asics.com/jp/p/agency_policy)のとおり、労働者の権利や労働組合結成の自由を尊重し、ビジネスパートナーとともに倫理的に事業慣行を推進することを宣言しています。

全ての労働者は、「結社の自由」を含む基本的な権利を等しく有すると考えています。この方針に従い、工場の監査や工場運営の改善に継続的かつ積極的に取り組んでいます。また、サプライヤーに対して、国際労働機関(ILO)と国際金融公社(IFC)が推進する工場改善プログラム「ベターワーク」への参加を奨励しており、WSS社も同プログラムの対象工場として、以前より人権への取組状況のモニタリングをしてまいりました。

この度の、「結社の自由」の侵害に関する当事者からの申し立てを、重く受け止め対応しています。具体的には、当事者であるカンボジア労働組合連合(Cambodian Alliance of Trade Unions、「CATU」)やCenter for Alliance of Labor and Human Rights等のステークホルダーとの対話を継続しながら、事実の調査を行っており、WSS社の経営陣に対しては、アシックスの「サプライヤー行動規範」に従った労働慣行が確実に順守されるよう、規範の徹底を改めて要請してまいりました。また、労働組合の活動への干渉や報復をすることなく、労働者の団結権を尊重するように求めました。WSS社は、これらのアシックスからの要求内容を全面的に受け入れ、全ての労働者の「結社の自由」を尊重することを約束しました。

また、WSS社で新たに結成されようとしている労働組合の代表者に関する判決を認識しています。アシックスは、WSS社が、同社の人事担当者が面談の上、同氏の健康状態や適切な診察と薬剤の提供が行われていることを確認するなど、健康と安全を最優先事項として対応していることを確認しました。また、WSS社は、同氏との雇用契約を継続して現在休職中と扱っていることも確認しております。アシックスは引き続き包括的な状況把握に努め、国際的に認められた人権に関する原則や関連法令に沿ったものとしてまいります。

アシックスは、サプライチェーンにおける労働者の権利と安全が守られるよう、引き続き努めてまいります。