LIFE AT ASICS

株式会社アシックス 地域戦略統括部 第一地域部

2007年入社

2人の子どもを育てながら管理職に。そんなアシックスにおける女性の活躍を体現している社員に、仕事と家庭の両立を支える支援制度や今後のキャリアプラン、また自身も積極的に関わったというダイバーシティの取り組みについて聞きました。

所属されている部署と
普段の仕事内容を教えてください。

地域戦略統括部という部署に所属しており、世界中にある販売会社に対する経営企画、経営管理を行っています。特に最近は持続可能なかたちで事業・収益を健全に成長させるためのプランを提案し、各国の経営層と議論を進めています。
具体的な仕事内容は販売会社の規模と成熟度によっても変わるのですが、例えばアメリカやヨーロッパなど、成熟したマーケットがある販売会社を持つエリアでは経営を行う人材も知識も十分に揃っており、かつ会社の連結経営に対して大きな影響を与えるビジネス規模であるため、間違った方向に舵を切っていないかを確認、議論、適宜指示すること。一方、これからの成長が見込まれる東南アジアやインド、中東諸国等の販売会社に対しては、中長期的なビジネスプランを私たちが主導して描いていきます。普段はコロナの影響でリモート会議が中心ですが、現地に出張して自らの目でマーケットを確認したり、販売会社と直接議論を行うこともあります。

家庭と仕事の両立について、
意識していることや心がけていることは?

保育園に通う子どもが2人いるのですが、子どもを言い訳に仕事を疎かにしたくないですし、その逆も然り。共働きのため、夫婦の役割分担のバランスは常に意識しています。
例えば、夫が子どもたちを迎えに行って、そのまま晩ご飯を食べさせたり、お風呂に入れたり、遊ばせてもらい、その間に私は仕事に集中するというのもひとつの手。ただそうやって仕事を終わらせることができても、子どもたちに対して申し訳ない気持ちが残ってしまいます。時にはこのような状況もやむを得ないですが極力減らすようにして、残ってしまった仕事はフレックス勤務制度を活用して子供が起きていない朝などの集中できる時間に行うこともあります。それでも幸い、夫もアシックスに勤めており、現在はお互いに在宅勤務ということもあって、家庭と仕事の両立についてはだいぶ理想的な状況を作れています。

家庭と仕事の両立に難しさを
感じたことはありますか?

仕事が消化不良でもイライラしてしまいますし、仕事のために子どもに我慢をさせてしまっても、自分で自分が嫌になってしまうことがあります。やはり自分のキャリアと家庭を考えたとき、こうしたバランスが一番難しい部分だと感じます。それを解消するために、仕事に関してはクオリティを落とすことなく、自分の中での“納得できる水準”を少し下げるようにしました。またプライベートでは、私の実家の近くに引っ越しをしました。両親のサポートを得ながら、子どもに我慢をさせてしまう状況を減らし、自分も満足いくように仕事を終わらせられる環境を作ったことが、仕事と家庭の両面にいい影響を与えてくれました。

アシックスでは
D&Iの推進に積極的ですが、
それを実感することはありますか?

私が独身だった頃なのですが、ロールモデルとして、社内外の女性たちの声を聞く機会がたくさんあったんです。海外部署から女性の経営陣が来日した際には、お話をする場を設けてくれたこともありました。他社でもこんな風に頑張っている人がいる、社内ではこんな女性リーダーがいる、というリアルな話をたくさん聞くことができ、私自身もそうした経験から少しずつ女性の活躍やD&I推進に関して理解を深めることができました。

女性のキャリア形成のために、
アシックスにはどのような
取り組みや支援制度がありますか?

私の経験で言うと、フレックスタイムと在宅勤務は制度面で非常に助かりました。また、女性リーダー研修や次世代リーダー研修といった各種研修が受けられる機会もたくさんあります。私も一度参加させてもらいましたが、その後も継続的に実施されています。
あと私自身が、今年度からマネージャーに着任しました。男女関係なく、ひとりひとりのメンバーが仕事と家庭の両面で最も幸せでいられる環境を作って行くために、私も一緒に考え、できる限りのサポートを行っていきたいです。

育休の取得・復帰にあたって
不安はありませんでしたか?

1回目の育休のときは、自分のキャリアはどうなるのかという漠然とした不安がありました。復帰の際も、保育園に子どもを預けて仕事をすること自体が初めてでしたし、ブランクがあるのに育休前と同じようにバリバリ働けるのか、といった心配がありました。
しかし、出産はキャリアプランよりも重要なライフイベントとして決めていたことですし、結局はどこかのタイミングで育休は取らなければならないのです。その点、2回目の育休取得時には、「2、3年はまわりに置いて行かれている気がして辛いかもしれない。でも実力があれば絶対に大丈夫。後悔をしないように、出産を考えているなら早めに取ったほうがいい」という上司の後押しに救われました。私は子どもは2人と決めていたこともあり、この最後の育休中は存分に育児を楽しみ、育休後は思い切り仕事に邁進しようと思っていたんです。その意味でも、2回目は不安より希望のほうが大きい育休になりました。

ダイバーシティへのご興味から、
社内有志の活動にも積極的だそうですね?

アシックスがD&Iへの取り組みを始めたのは、2012年です。当時は社内ボランティアによるプロジェクトとして発足しました。私はその中で、社内向けの広報やイベントを担当していました。また経営者層や統括部長など立場のある方々に、ダイバーシティに関するインタビューをして記事にするという活動にも関わっていました。また他社様をお招きして女性活躍推進の観点でダイバーシティの啓蒙活動を行なった際には、スピーカーとして参加させていただいたり、コラボセッションを企画させていただいたこともあります。
今でもボランティア活動はメンバーの入れ替わりもありながら継続されていてボトムアップの役割になっていると思います。

管理職でもあるワーキングマザーとして、
今後アシックスでどのようなキャリアを
築いていきたいですか?

以前ヨーロッパに赴任して、現地の受発注管理やサプライチェーン業務等の実務をしていたことがありました。今は夫も同じ会社で子どもも2人いるという状況ではありますが、再び海外でキャリアを積みたいという想いがあります。
普段から海外の販売会社の経営を見ていますが、やはり現地で、自分の頭で考えながら数字を叩いて戦略を練らないと、自らの血肉にはならないということをすごく実感しているんです。キャリアアップの目標として、欧米など規模の大きな販売会社であれば副社長的なポジション、東南アジアなど規模はまだ小さいながらも成長著しい販売会社であればカントリーヘッド。そのどちらかに就くことができたらいいなと思っています。そのためには毎日が無駄にできません。マネージャー職に就いたばかりですが、模索しながら日々成長を心がけていきたいです。