第32回オリンピック競技大会(2020/東京) 東京2020パラリンピック競技大会 フィールドキャストおよびシティキャストユニフォームについて
2019.07.19 PRESS
アシックスは、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)、東京2020パラリンピック競技大会に参加するフィールドキャスト(大会スタッフ)やシティキャスト(都市ボランティア)の方々に提供するユニフォームやシューズ、バッグなどを作製します。
今回の作製は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナー(スポーツ用品)契約に基づくもので、これらのアイテムは、競技が行われる会場や選手の生活ベースとなる選手村、その他大会関連施設などで使用されます。
今回提供するユニフォームは、「暑さ対策」「持続可能性」「多様性」をテーマに開発しました。
機能面では、ボランティアの方々が快適に活動できるよう、暑さ対策を重視しながら、可動性を高めたパターン設計や通気性を考慮したシルエットを採用することで動きやすさや着心地の良さも追求しています。
また、再生ポリエステル材や植物由来材を多く取り入れ、製品の包装材には焼却時にCO2を吸収する素材を使用するなど、さまざまな観点から環境に配慮したのが特徴です。
デザインについて、フィールドキャストは、東京2020大会のコアグラフィックスである「かさねの色目」をモチーフにしたグラデーションを清涼感のある大会カラーの「藍色」で表現し、その上からエンブレムを重ねることで、東京2020大会らしい品格を持たせました。競技会場の装飾と調和しながらも、観客からの識別性を保ち、さまざまな年代、性別、国籍の方々が着やすいデザインです。
シティキャストは、大会エンブレムの市松模様を大胆に配置することで、東京らしさを表現するとともに、濃紺と白のコントラストにより、都市の中での高い識別性を実現しました。フィールドキャストと同じ「藍」の大会カラーを採用することで、キャスト同士の一体感を表現しました。
〇主な製品の特徴
≪ポロシャツ≫
暑さ対策として通気性に着目し、裾の両サイドにスリットを大きく入れることで衣服内に対流を生む構造としました。また、生地に再生ポリエステル材を採用し、さらに肌側にはっ水糸を使用することで、表側に拡散した汗や水分を肌側へ戻りにくくするなど、快適な着用感を追求しています。
≪パンツ≫
ひざから下のパーツを切り離してハーフパンツとしても使える2WAYタイプとしています。本体に再生ポリエステルのストレッチ素材を使って動きやすくし、熱がこもりやすい腰部分に通気性の良いメッシュを配しています。
≪シューズ≫
東京2020大会のために新たに開発しています。
暑さ対策のため中敷と靴底に通気孔を設け、新鮮な空気を靴内に効率的に取り込み、快適な状態を保つ構造としています。また、快適な作業に必要な安定性やクッション性、フィット性も追求しています。
中敷と靴底は、次世代高機能素材である植物由来の「セルロースナノファイバー」を使用した自社開発のフォーム材を採用しています。
アッパー(甲被)と中敷の表面材には、「ソリューションダイ」という技術を採用し、糸を製造する際に原料自体に着色することで、従来の染色工程に比べ水の使用量を削減しています。
〇提供アイテム(計8点:フィールドキャスト、シティキャスト共通)
ポロシャツ、パンツ、シューズ(GEL-BREEZE(ゲルブリーズ))、ハット、ジャケット、ソックス、バッグ、持ち帰りバッグ
当社では、「私たちを取り巻く環境をまもり、世界の人々とその社会に貢献する」を企業理念とし、さまざまなサステナビリティ活動に取り組んでいます。その一環として、2030年に向けたCO2排出量削減目標を掲げ、同年までにシューズのアッパー部分やウェアのポリエステル材を100%再生ポリエステル材に切り替えるほか、全国から回収したスポーツウェアを活用し、東京2020オリンピック・パラリンピックの日本代表選手団公式スポーツウェアとして再生する「ASICS REBORN WEAR PROJECT(アシックス リボーン ウェア プロジェクト)」などの施策を実行しています。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を、最もイノベーティブな大会として実現させるため、今後も引き続き、サステナビリティとスポーツ振興の観点から大会成功への貢献と環境負荷の削減に取り組んでいきます。
〇サステナビリティに関する取り組みについて