ランナーの適切なシューズ選びをサポート AI画像解析技術を活用したプロネーションタイプ判定サービスをアシックスの直営店に導入
2019.06.03 PRESS
アシックスは、このたび、アシックススポーツ工学研究所が蓄積してきた知見およびデータを活用し、AI(人工知能)画像解析技術を用いてランナーのプロネーションタイプを判定するシステムを開発しました。
同システムは、当社が独自に開発したランニングフォーム分析アプリ「ASICS RUNNING ANALYZER(アシックスランニングアナライザー)」に新機能として追加し、6月上旬から「アシックス原宿フラッグシップ」、ロンドンの「ASICS REGENT STREET FLAGSHIP (アシックス リージェントストリート フラッグシップ)」、ニューヨークの「ASICS 5th AVENUEFLAGSHIP (アシックス フィフスアヴェニュー フラッグシップ)」などの旗艦店をはじめ、当社のグローバルの直営店で順次導入します。AI(人工知能)画像解析技術を用いたプロネーションタイプ判定サービスは世界でも類を見ません。
プロネーションは、かかとの内側への倒れこみに代表される一連の動きで、着地の衝撃をやわらげるために人体に備わった足本来の機能です。プロネーションの度合いは個人差が大きいため、それぞれのプロネーションの特徴にあった適切なシューズを着用することが重要です。今回導入するシステムでは、タブレット端末でランニング中の膝から下の動画を後ろから撮影するだけでプロネーションタイプを判定できます。
撮影された動画をクラウド上のAIで自動解析して、膝、足首、かかとの位置を特定し、着地の際にかかとがどの程度内側に倒れこんでいるのかを角度で割り出すことで、ランナーのプロネーションタイプを判定します。当社直営店では、これらの分析結果をもとに、それぞれのランナーの特徴に合った当社製ランニングシューズを提案します。
当社直営店では、これまでも走行時の足の運びを分析する「ASICS FOOTID(アシックス フットアイディ)」を設置し、お客さまに合ったシューズを提案してきましたが、今回導入する新システムではセンサーやマーカーなど特別な機材を必要とせず、さらに手軽にプロネーションタイプを判定することができます。
今後は、従来サービスの導入が難しかった小規模の店舗やスポーツイベントなど直営店以外の場でも同システムを活用し、より多くのお客さまのスポーツライフの充実に貢献していきます。
〇プロネーションのタイプについて
「オーバープロネーション」
着地後にかかとが大きく内側へ倒れこむなど、プロネーションの挙動が特に顕著なランナー。過度なかかとの倒れなどによって生じる関節のねじれが繰り返されることで、膝など下肢のランニング障害につながりやすいといわれています。
「ニュートラルプロネーション」
プロネーションの挙動が標準的な範囲のランナー。
「アンダープロネーション 」
着地後のかかとの倒れこみなどの挙動がほとんどみられないランナー。 かかとの倒れなど、着地の衝撃をやわらげる足の挙動が小さいため、繰り返される大きな着地衝撃により障害を引き起こしやすいといわれています。
〇プロネーションガイドページ
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/running/pronation
〇ASICS RUNNING ANALYZERの従来機能について
アシックスが蓄積したランニングフォームに関するデータや知見を活用し、アシックススポーツ工学研究所が開発した独自のアルゴリズムによってランニングフォームの分析・評価を行うアプリです。お客さまのフォームの傾向を自動的にフィードバックし、分析結果をもとにフォーム改善のための推奨トレーニングを提案します。また、2つのフォームを比較する機能もあり、着用シューズ別のフォームの違いや他者との比較も可能です。
将来的には、タブレット端末のみならずスマートフォンでも使用できるようにするなど、さらなる利便性の向上をはかるほか、一部の機能を企業向けサービスとして販売もしくは提供することも検討しています。
当社は、中期経営計画「ASICS Growth Plan (AGP) 2020」のコア戦略の1つに「デジタルを通じたスポーツライフの充実」を掲げ、デジタルの力を活用し、お客さまがスポーツから得る充実感を高めることを目指しています。今後もデジタル技術を駆使した先進的なサービスを創出し、お客さまのスポーツ体験に新たな価値を提供していきます。