次世代の陸上スプリントシューズのプロトタイプを開発

2018.05.29 PRESS


 アシックスは、このたび、次世代に向けた陸上スプリントシューズのプロトタイプを開発しました。

 本モデルは、従来の陸上短距離用スパイクシューズの概念を変え、陸上短距離競技において最速を目指すために開発したものです。スパイクピンを備えた従来型ではなく、当社独自の新技術であるカーボンファイバー素材をベースとした複雑な立体構造を靴底に取り入れたのが特徴です。

 通常のスパイクシューズは、スパイクピンを地面に貫入させ高いグリップ力を得ることで推進力を引き出し、スピードにつなげています。

 本モデルは、地面を「点」でとらえるピンスパイクと異なり、接地面を増やして「線」でとらえるようにすることで、より効率的に高い推進力を得ることが期待できます。また、スパイクピンを搭載しないため、軽さを追求でき、靴底の適所を硬くするなど設計の自由度が広がります。

 本モデルの開発は、「スパイクピンが地面にささる感覚がある」といった選手の声がきっかけで2015年夏から着手しました。アシックススポーツ工学研究所でスパイクピンが地面をとらえる時間と推進力との関係性を検証するなど研究を繰り返すことで、スパイクピンを用いずにスピードを追求する、従来の概念にとらわれない新しい発想が生まれました。

 なお、本モデルの靴底構造については特許を取得しています。

〇特設サイト

https://www.asics.com/jp/ja-jp/futuresprintshoes

〇アシックスの製品開発について

 本ニュースリリースの発行日である2018年5月29日は、創業者の鬼塚喜八郎(2007年逝去)が生誕100周年を迎える日です。

 鬼塚喜八郎は、スポーツを通じて若者たちの健やかな心身の成長を支えたいという思いから、1949年にアシックスの前身である鬼塚株式会社を設立しました。 「健全な身体に健全な精神があれかし」という創業哲学を掲げ、世界のマラソン大会などを訪れ、アスリートの足を自らの手で計測し、ランナーの動作を観察することでニーズを把握し、商品改良を続けることに努めていました。

 こ のモノづくりに対するDNAは、今日も当社のすべての活動の源泉となっており、アシックススポーツ工学研究所での研究開発の基本である、人間の動作や特性に着目した機能設計に受け継がれています。

 アシックスは、今後もトップアスリートのみならずスポーツを愛するすべてのユーザーに向けて、従来の概念を変えるような革新的な商品を生み出し、スポーツを通して健康で持続可能な社会への実現に貢献していきます。


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