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高齢者の健康寿命延伸に向けた新たな取り組み NECソリューションイノベータと「歩行姿勢測定システム」を共同開発

2017.01.25 PRESS

 アシックスは、このたび、NECソリューションイノベータ株式会社(本社:東京都江東区、社長:杉山 清、以下「NECソリューションイノベータ社」)と、歩く姿勢を数値化する「NEC 歩行姿勢測定システム」を共同開発しました。
 「NEC 歩行姿勢測定システム」は、3Dセンサに向かって歩くだけで、「歩行速度」「歩幅」「胸腰部の上下動」「足の上がり角度」などの36項目を測定し、身体全体の歩行姿勢を年齢と性別に応じた基準で点数化できるシステムです。測定ノウハウや測定用マーカーなどを必要としないため、歩行者に負担をかけずに、幅広い測定員に対してご活用いただけます。


                                         ※測定データ例

  ○システムの特長
 1.アシックス独自の歩行姿勢評価アルゴリズム
 本システムでは、全36の測定項目を「歩く速さ」「ふらつき」「左右差」「身体の軸」「腕振り」「足の運び」の6つに分類し、歩行者の年齢と性別に応じた基準を基に、5段階で評価します。さらに各項目の結果を基に、「速度年齢」「バランス年齢」「姿勢年齢」、さらにそれらを総合した「歩行年齢」を、当社が特許出願している独自の歩行姿勢評価アルゴリズムで算出します。

 2.最先端の3D解析技術

 身体にマーカーなどを身に付けずに、設置された3Dセンサに向かって約6mの距離を普段どおりに歩くだけで、全身の関節角度を計測することができます。最先端の3D解析技術により、大掛かりな機器や測定ノウハウが必要であった包括的な全身の歩行姿勢評価を、手軽に行なうことができます。また計測の際は、機材の設置から測定、評価まで一人の測定員で対応できます。

                                     ※測定データ例

  NEC 歩行姿勢測定システムサイト
           http://www.nec-solutioninnovators.co.jp/sl/walkingform/


○システム開発の背景
 日本における高齢化の進展などを受け、厚生労働省は、国民の健康増進の推進に関する基本的な方向や目標に関する事項などを定めた「健康日本21」を策定しています。その中で、平均寿命と健康寿命に約10年の差があると算出されており、高齢になっても自立して移動することができる身体づくりへの重要性が高まっています。
 そこで当社は、生活行動範囲に影響を及ぼす歩行能力に着目し、これまで当社がスポーツを通して培ってきた人間の動作に関する知見を活用することで、「歩行」を定量的に測定および評価し、「歩行」による健康維持活動を支援するシステムを、NECソリューションイノベータ社と共同開発しました。

○システムの活用について
 本システムは、NECソリューションイノベータ社より一般に販売されるほか、当社が運営する機能訓練特化型デイサービス施設「Tryus(トライアス)」でも採用します。
 「Tryus」では、利用者の体力状態を数値で管理し、「立つ・歩く・転ばない」をコンセプトとしたトレーニングを実施しています。当施設で本システムを活用することにより、「歩行」に関するトレーニング効果をより具体的に可視化することができ、より効果的に健康維持・増進につなげることができます。
 実際に施設利用者に体験していただいたところ、「自分の歩行姿勢を具体的に示してもらえると、課題のある部分を改善しようという気持ちになる」「歩行年齢として表示されるのはすごい」といった好意的なコメントをいただきました。

【機能訓練特化型デイサービス施設「Tryus」について】
 本施設は、当社独自の理論に基づいた運動プログラム「DUAL SPARK(デュアルスパーク)」を利用者に個別に提供する、機能訓練特化型デイサービス施設です。要支援・要介護認定者を主な利用者とし、兵庫県下で5施設展開しています。(2017年1月時点)
 「DUAL SPARK」は、心と体の健康を同時に維持、増進させるために、「身体」だけではなく「頭」も同時に活性化させる当社独自の運動プログラムです。利用者に設定していただいた「なりたい自分」を目指し、体力状態を数値で管理しながら、「立つ・歩く・転ばない」をコンセプトとしたトレーニングを個別に実施します。

             「Tryus」専用サイト http://tryus.jp/

 当社は「スポーツでつちかった知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する」をビジョンとして定め、中期経営計画「アシックス・グロース・プラン(AGP)2020」で「健康快適」を事業領域の1つとして設定しています。今回の取り組みは、これらを実現、達成するための一環として展開するものです。

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