第15回世界陸上競技選手権大会 (2015/北京) 日本代表選手に提供するシューズについて
2015.06.29 PRESSアシックスは、このたび、第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)に向けて、日本代表選手の特製シューズを作製することになりました。
今回のシューズは、当社製品に対して高い信頼をいただいていることから、各選手やコーチの意向を受けて作製するものです。各選手が現在使用しているシューズを基にコース状況、現地の気候、選手の体調などに配慮しながら、選手との意見交換なども行い、調整を重ねていきます。
現段階の主なシューズの特徴は以下の通りです。
○マラソンシューズについて
アッパー(甲被)は、靴ひもを通す部分を甲の形状に合わせてななめに配した「アシンメトリー構造」にしており、フィット感を高めています。
靴底は、安定性とグリップ性を重視したタイプを採用しています。接地面が広く安定感のあるフラットソール形状とし、前部には、軽量の基布にウレタン材のトレッドを配した「デュオソール」を採用しています。また、ミッドソール(甲被と靴底の中間クッション材)は、高い反発性とクッション性をあわせ持つ独自のスポンジ材「SpEVA(スピーバ)」を採用し、前方へ推進しやすい工夫をしています。
【使用予定選手】
男子マラソン:藤原正和選手 女子マラソン:重友梨佐選手
○短距離用スパイクシューズについて
≪タイプ1≫
スパイクのピンとピンの間を一部くり抜くなど軽量化をはかりながら、前部の側面を巻き上げてホールド性を高めた、独自のプレートを採用しています。蹴り出し時はもとより、コーナー走行時のブレを抑える効果もあります。
≪タイプ2≫
軽量でホールド性を高めたアッパーが特徴のモデルです。アッパーは、メッシュを主に使い、必要な部分に樹脂フィルムを熱圧着した縫い目の少ない構造としています。 前部の屈曲性を高めてスタートダッシュしやすくしながら、後部の剛性を高めてかかと部の落ち込みを抑えた独自のプレートを採用しています。
○やり投げ用スパイクシューズについて
助走時のダッシュ効率と、投げ動作時の安定性とグリップ性を高めるように工夫しています。靴底はスパイクピンを11本(片足)使い、助走、踏み込み、蹴り出し時のグリップ性を高めています。アッパーは左右とも、足首を覆うハイカット構造を採用し、素材は天然皮革を用いています。
○走り高跳び用スパイクシューズについて
スムーズな踏み切りをサポートするための独自の構造としています。靴底はやや傾けた形状としています。アッパーは、左右とも左側から右側に向けてベルトで締め、踏み切り時のブレを抑えるよう工夫しています。
○デザインについて
今回のモデルはすべて、「フラッシュイエロー」を基調とし、その上にブルーのアシックスストライプをあしらっています。イエローには、「生命の躍動」や「集中力を高める」という意味があり、選手自身が最高の舞台で集中力を高め、躍動してほしい、との願いを込め採用しました。