約260グラム(片足重量)の特別仕様イチロー選手が使用する野球用スパイクシューズが完成
2008.02.18 PRESS株式会社アシックス(本社:神戸市、社長:和田清美)は、米国MLB(メジャーリーグベースボール)シアトル・マリナーズ所属のイチロー選手が2008年シーズンに使用する野球用スパイクシューズを作製し、このたび完成しました。
今回作製した野球用スパイクシューズは、イチロー選手本人から高い評価をいただいている「軽さ」と「フィット感」をより高いレベルで実現するため、マラソンや陸上の短距離など他分野のスポーツシューズで使われる素材や機能も取り入れた特別仕様となっています。重量は、昨年のモデルと同様、これまで13年間にわたり提供してきたイチロー選手専用シューズの中で最軽量の約260グラム(片足重量)です。
詳細は以下の通りです。
○主な特徴
・約260グラム(片足重量)の超軽量設計
靴底は、薄くて強度のある合成樹脂製プレートを採用し、さらに金具と金具の間をくり抜いています。また、金具にはチタンを使っています。アッパー(甲被)は、軽量で柔らかい人工ヌバック材とメッシュ材を適所に配置し、軽さとホールド性を両立させています。かかと部のクッション材は、トップランナー用マラソンシューズにも採用している軽量でクッション性の高いスポンジ「ソライト」を採用しています。
これら素材や形状などの工夫により約260グラムを実現しました。
・高い「フィット性」
3次元足型計測機でイチロー選手本人の足の形状を測定して靴型を作製しています。この足型を基に各部位の長さや幅、面積などを算出してシューズ作製に生かしているため、足とシューズが一体となったような高いフィット感が得られるようになっています。
また、靴底のプレートはかかと部を両サイドで巻き上げて一体成型しています。陸上短距離用スパイクシューズやサッカー用スパイクシューズにも採用している構造で、走塁時のコーナーワークなどで起こる横ブレを抑え、パワーロスを防ぎます。
・金具は8本歯「スパイダークロウ」
スパイクには、イチロー選手がシアトル・マリナーズ入団1年目から使用している8本歯金具「スパイダークロウ」を採用しています。
「スパイダークロウ」は、捕球、投球、打撃、走塁における足の動作を測定、分析して得られたデータを基に設計しています。走塁時に必要となる前方向のグリップ力を高めるとともに、守備などでの横方向の過度なグリップ力を抑えるなど、プレーに応じて最適なグリップ力を発揮します。
・型/デザイン
アッパーの仕様は、これまでと同様、イチロー選手がこだわりを持つ、足首部分を覆うクオーターカットタイプを採用しています。
デザインは、「気流」をコンセプトに、ブラックをベースにシルバーのラインを配し、スピード感と力強さを表現しています。アッパーの外側には特殊樹脂加工で「ICHIRO」のエンブレムをつけています。
○イチロー選手との契約について
当社とイチロー選手は、1995年から当社製シューズに関するアドバイザリースタッフ契約を結んでいます。イチロー選手本人から、当社シューズの技術力、開発力に対して高い信頼をいただいており、現在、2006年から3年間の複数年契約を締結しています。
当社は、今後も、走攻守すべての面でイチロー選手がベストのプレーを発揮できるよう足元を支えていきます。