助成事業の趣旨
ASICS Foundationは、「Sound Mind, Sound Body - すべての人が運動・スポーツを通じて心身ともに健康な世界の実現を目指して」という理念のもと、助成活動を通じてスポーツに関する社会課題に取り組み、経済的・社会的に困窮する人々が課題を克服し、希望を見出せるよう支援しています。特に、安全で包括的かつ継続的な運動・スポーツへのアクセスが限定されている現状を課題と認識しています。このため、経済的・社会的に困難な状況にある人々に対し、運動・スポーツを通じた支援を行う団体へ助成金を給付し、その活動(以下、プログラムという)の強化と拡充を目的としています。
助成概要
経済的・社会的に困難な状況にある青少年(インド・ベトナム・インドネシア・カンボジア)、障がい者(日本)、女性(インド)を対象に、各地域の特有の課題や背景を考慮したスポーツ活動への支援を実施します。
1. 受益者ターゲットと対象地域
| 受益者ターゲット | 対象地域 |
|---|---|
| 青少年 | インド・ベトナム・インドネシア・カンボジア |
| 障がい者 | 日本 |
| 女性 | インド |
2. 助成期間・助成金額
| 助成期間 | 助成金額(1件当たりの年間上限) |
|---|---|
| 試行期間:2025年10月~2025年12月 | 125万円 |
| 1年目:2026年1月~2026年12月 | 500万円 |
| 2年目:2027年1月~2027年12月 | 500万円 |
| 3年目:2028年1月~2028年12月 | 500万円 |
※応募内容の詳細は募集要項をご確認ください
公募期間:2025年5月16日~6月12日
1次選考:書類選考
2次選考:現地視察(面談)、プレゼンテーション
応募総数:74件
助成件数:6件
助成対象団体
インド
1. Maitrayana Charity Foundation
| プログラム名 | Young People’s Initiative |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 女性 |
| 地域 | 南東デリー |
| スポーツ種目 | ネットボール |
| 助成期間 | 2025年~2028年 |

組織の概要:
インドの都市部スラム街で「スポーツ・フォー・デベロップメント」モデルを採用し、少女・若年女性を対象にネットボール中心のプログラムを展開。スポーツとライフスキル教育を統合し、ジェンダー不平等に直面する社会的に疎外された少女たちの自信、リーダーシップ、精神的回復力を育成し、心身の健康向上を目指す。
プログラム概要:
デリー南東部の移民コミュニティでは、家父長制により少女が移動制限や早婚圧力を受け、安全な遊び場やスポーツ指導が不足し、少女の心身の健康や自己肯定感が損なわれている。本プログラムは継続的なネットボールとライフスキルのセッションを通じて少女の心身の健康を高め、安全でインクルーシブな空間でリーダーシップとライフスキルを育成し、公共の場で権利を擁護できる力を育むことを目的とする。
2. Mrida Education and Welfare Society
| プログラム名 | Building Communities around Football in the Tribal Heartland |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 青少年 |
| 地域 | マンドラ(マディヤプラデーシュ州) |
| スポーツ種目 | サッカー |
| 助成期間 | 2025年~2028年 |

組織の概要:
インドの部族地域で第一世代学習者(ゴンド族、バイガ族、アヒル族等)に寄宿制学校教育とスポーツプログラムを提供。70以上の村で地域最大級のコミュニティフットボールリーグを運営し、男女混合チームでサッカーを通じた規律、回復力、リーダーシップを育成。地域で第一学習者である若者世代を、初めてリーダーとなる世代へと育成し、教育とスポーツ機会へのアクセス確保により貧困撲滅を目指す。
プログラム概要:
マディヤプラデーシュ州東部の部族地域では、慢性的貧困や教育格差により子どもの遊びや学びの機会が乏しく、女子は移動制限でスポーツ参加が困難な状況にある。プログラムはジェンダーインクルーシブなサッカーリーグを4ヶ月間開催し、月経衛生ワークショップや地域コーチ育成を実施する。これにより、若者の体力・認知的集中力・情緒の安定化に寄与することや、ジェンダーインクルーシブな環境の構築、地域でのコーチ育成によるコミュニティ主導の開発を目指す。
カンボジア
3. 特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド
| プログラム名 | カンボジア体育 インクルーシブ体育主流化プロジェクト |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 青少年 |
| 地域 | プノンペン都、スヴァイリエン州 |
| スポーツ種目 | 体育 |
| 助成期間 | 2025年~2028年 |

組織の概要:
途上国・被災地・紛争地の人々や子どもたちの自立を支援。2006年からカンボジア教育省と協働し、「知識・技能・態度」を学べる体育科教育を普及。学習指導要領作成、教員養成、国立研究所支援等を実施し、現在1,358校に展開。性差・障害・民族を超えた全青少年へのインクルーシブな体育教育環境構築と全国への持続可能な普及体制確立を目指す。
プログラム概要:
カンボジアでは2006年まで体育として簡易なクメール体操が行われ、現在、体育教育は普及しつつあるも、性差や障害、少数民族に配慮した授業や、僻地での授業実施に課題が残っている。本プログラムは、全ての青少年が学べるインクルーシブ体育の基本方針とガイドラインを策定し、教員研修や教材開発、普及計画を通じて全国展開を目指す。
日本
4. 一般社団法人NO EXCUSE
| プログラム名 | 車いすバスケ:ジュニア育成Bridgeプログラム |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 障がい者 |
| 地域 | 東京都 |
| スポーツ種目 | 車いすバスケットボール |
| 助成期間 | 2025年~2028年 |

組織の概要:
車いすバスケットボールを通じて自己決定・自己選択できる社会を目指す団体。トップチームは大会での好成績と優秀な選手を輩出。近年ではジュニア世代の選手育成やコーチ育成にも注力し、外部有識者との連携や海外コーチからのメンタリングやプログラム協力により、多様な取り組みを実施。
プログラム概要:
本プログラムは2022年よりパイロット事業で体力測定、食事調査、保護者会等を実施し課題を特定。障害のある子どもに継続的なスポーツ環境が不足していること、特に同年代と切磋琢磨する機会やセルフケア情報が乏しいという課題に取り組むため、小学5年生~高校生を対象に月6回のNExtセッション(ジュニア向け車いすバスケ)や合宿、専門家と連携したケアの指導を実施し、次世代選手の育成と将来的なトップチームへの昇格を目指す。
5. 一般社団法人 琉球スポーツサポート
| プログラム名 | 障がい者のスポーツ活動の活性化とノーマライゼーションの実現 |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 障がい者 |
| 地域 | 沖縄県 |
| スポーツ種目 | 多種目(卓球・陸上・バドミントン・ボッチャ・フロアボール等) |
| 助成期間 | 2025年~2026年 |

組織の概要:
沖縄で障がい当事者中心の総合型スポーツクラブを運営。卓球・陸上など12クラブで約80名が活動、10年以上の実績を持つ。外部スポーツ統括団体や大学と連携し、有資格者のコーチを確保することで障がいの程度・特性に応じた指導方法と福祉支援事業連携のモデルを構築している。
プログラム概要:
沖縄では障がい当事者が継続的にスポーツを行う場や指導者が不足し、高頻度での活動ニーズに応えられていない。本プログラムは居場所づくりとQOL向上、相互理解促進を目指し、地域クラブへの登録と継続参加基盤を構築するため、障がい者スポーツ体験会(卓球・陸上・バドミントン・ボッチャ・フロアボール)とMixスポーツ教室を開催し、誰でも継続的に参加できる運動プログラムを提供する。
インドネシア
6. Perkumpulan Rumah Cemara
| プログラム名 | FIT Youth: Youth Leading Change on and off the Field |
|---|---|
| 受益者ターゲット | 青少年 |
| 地域 | バンドン(西ジャワ州) |
| スポーツ種目 | ストリートサッカー |
| 助成期間 | 2025年~2028年 |

組織の概要:
HIV感染者や薬物使用者などインドネシアの社会的弱者を20年以上支援。2007年からスポーツを偏見軽減の手段として活用し、2011年よりホームレス・ワールドカップの国内運営団体としても活動。現在はバンドンで若者をコーチ育成し、子どもたちにストリートサッカーを通じた包括的支援を提供し偏見や差別のない平等な社会実現を目指す。
プログラム概要:
バンドンでは人口の約25%が非公式居住地に住み、子どもは貧困や暴力、薬物曝露など深刻な課題に直面する傾向にある。また若者の失業率は国内最高で、70%以上の若者がスポーツに参加できていない。プログラムはストリートサッカーを通じ、弱者の若者をコミュニティコーチとして育成し、安全な遊び場とライフスキルを提供することで若者が継続的にスポーツに参加し、地域が自立的に活動を続けるモデル構築を目指す。