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2020年のサステナビリティ目標に対する進捗状況のご報告 「サステナビリティレポート 2016」を公開

2017.05.24 PRESS

 アシックスは、このたび、「サステナビリティレポート 2016」を公開しました。
 同レポートでは、2016年度のサステナビリティ活動のほか、2015年に設定した中期サステナビリティ目標の進捗について報告しています。

〇「サステナビリティレポート2016」の特記事項
- 欧州において、再生可能エネルギーの利用拡大を目的とした省エネルギー化プロジェクトを開始。
- サステナビリティに配慮した新たなコンセプトの直営店を世界的に展開開始。
- サプライヤー管理の範囲を引き続き拡大し、2次委託先工場の監査を拡大。
- 地域社会への約69万ドルの資金援助、および130万ドル相当の物品提供(シューズ、ウエア、スポーツ用品等)の実施。
- 「Dow Jones Sustainability Asia/Pacific Index」対象銘柄に2年連続で選出。「FTSE4Good Global Index」対象銘柄に初選出。
- CDP(旧Carbon Disclosure Project)の格付けにおいて、業界トップのB評価を取得。

〇株式会社アシックス代表取締役会長兼社長CEO 尾山基のコメント
 2016年は、アシックスグループにとって、2020年に向けて新たに設定した中期経営計画「アシックス・グロース・プラン(AGP)2020」の初年度であると同時に、2020年に向けた意欲的なサステナビリティ目標の達成に向けて取り組みを開始した特別な年でした。当社は今後も、全ての活動において、サステナビリティ活動の成果向上を目指し、より一層の努力を重ねてまいります。

         新たなストアコンセプトを導入したブリュッセルの旗艦店

〇2016年度の活動概要
 2016年度は引き続き、数多くの省エネルギー化プロジェクトを実施しました。アシックスヨーロッパでは、エネルギーの調達を中央で一元管理する取り組みを開始し、電力契約を見直した結果、約30万kWhを再生可能エネルギーに転換し、CO2排出量を約100トン削減することができました。加えて日本では、本社を含む各事業所において、電力会社を低炭素強度(エネルギー量あたりのCO2排出量)かつ低コストの電力を供給する業者に変更しました。

 さらに、サステナビリティに配慮した新たな店舗コンセプトを導入した旗艦店をブリュッセルにオープンしました。店舗デザインと運営の中心にサステナビリティの考え方を反映することで、2017年度には店舗からのCO2排出量を低減させます。店舗の主な特徴としては、LED照明やエネルギー効率の高いシステムの導入に加え、床材、ハンガー、マネキン、その他POSシステム部品などにFSC認証を受けた材料などを使用しています。


 2016年度は日本のシューズ製造工場において大幅な改装を行い、太陽光パネル、LED照明、リアルタイム電力モニタリングシステムを導入した結果、工場全体のCO2排出量を約12%削減することができました。今後は、シューズ製造工場をグリーンイノベーションの試験施設として活用し、エネルギー効率に優れた製造プロセスや技術の実験を行うことを計画しています。

 加えて、2次委託先工場の監査対象を拡大しました。これにより、社会面ではサプライチェーン全体を通して人権の尊重を確保することができます。また、環境面では、生地の染色工程などにおける化学物質使用の管理を適切に行う事が可能となります。さらに、サプライヤーの知識・理解を深め、サステナビリティ活動の成果を向上させるべく、ILOベター・ワーク・プログラムなどの第三者機関と協力して、1次および2次委託先工場向けの研修を開催しました。

 2016年度は、地域社会に対して約69万ドルの資金援助および130万ドル相当の物品提供を行いました。また、アシックスヨーロッパでは初めて消費者と地域社会をつなぐ仕組みを構築し、店舗や各国のオンラインストアで買い物をした顧客から、アシックスヨーロッパグループが提携する慈善団体への少額の寄付を募りました。85の店舗およびオンラインストアを通して24,379件の寄付が集まりました。多くはアシックスヨーロッパが長年にわたり提携している慈善団体、Right To Playに寄付されました。この寄付により、3,432人の子供達がRight To Playが主催するスポーツプログラムに週2回、1年間にわたり招待されます。

〇2017年度の活動予定
 2017年度は、欧州における再生可能エネルギー使用量が倍増し、当社の全世界での電力使用量に占める再生可能エネルギーの割合は10%に拡大する見込みです。さらに、エネルギー使用量の多い事業所についてはエネルギー効率の監査を実施し、改善が必要な事業所には対策を講じます。 
 また、アシックス、アシックスタイガー、およびオニツカタイガーブランドのシューズ、ウエア、およびアクセサリーについて、それぞれの製造委託先を公開します。

〇2020年に向けたCO2 排出量削減目標の進捗状況
 当社は2015年に「科学的根拠に基づいた目標設定計画(Science-Based Targets Initiative)※」に賛同し、事業所におけるCO2排出量5%削減、生産委託先工場でのシューズ1足あたりのCO2排出量を10%削減、という2020年に向けた2つのCO2排出量削減目標を設定しました。当社は中期経営計画で掲げている売上高の70%以上の増加という目標とともに、上記の環境目標の達成にも取り組んでいきます。

 2016年度は引き続きいくつもの省エネルギー化プロジェクトを実施しましたが、直営店が444店から867店とほぼ倍増したため、CO2排出量は基準年に比べ6.5%増加しました。直営店が増加したのは、従来は店舗総数に含まれていなかった韓国の提携店を直営店に転換したことが主な要因です。しかしながら、売上高当たりのCO2排出量も2015年度比14%増加しており、エネルギー効率も低下しています。2017年度は、エネルギー効率の向上と排出量の削減を同時に実現すべく、省エネルギー化プロジェクトをより一層加速させていきます。

 なお、「サステナビリティレポート2016」は、GRI G4基準に則って作成しています。本レポート、およびダイジェスト版は当社ウエブサイトでご覧いただけます。
            http://corp.asics.com/jp/csr/csr_reporting

 当社のCSRおよびサステナビリティ活動の詳細については、以下をご覧ください。
               http://corp.asics.com/jp/csr


※CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、および世界自然保護基金(WWF)による国際行動計画。企業に対し、気候変動による深刻な脅威を回避するためにはどの程度CO2排出量を削減せねばならないかを示す。世界の気温上昇を産業革命以前の気温から2℃ 未満に抑制する必要があるという科学的根拠に基づき、企業によるCO2排出量削減目標の設定をサポートする。

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