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商品開発職

1.仕事の内容

開発の役割は、新製品のコンセプトにもとづき、デザイナーが手掛けたデザイン案をさまざまな角度から検討し、形にしていくこと。シューズなら素材の選定や組み合わせ、縫製方法、さらに生産数、原価計算、量産化といった製品化のための具体的な内容を検討し、サンプル製作やテスト履きなどを繰り返しながら、一つの製品を生み出します。

アシックスでは市場をリードする地域に本部を置くCoE(Center of Excellence)構想を進めています。私が所属するランニングカテゴリーのプロダクトマネジメント(商品企画)を担っているのは、各販社のニーズを集約する海外販社です。新製品開発から既製品のリモデルまで、海外販社から発信される製品コンセプトにもとづき、私やチームのメンバーは、デザイナー、設計チーム、生産チーム、スポーツ工学研究所の研究員など、多くの社員と連携を図りながら開発を進めています。

2.キャリアパス

パフォーマンスモデルの開発を担うランニング開発チームに所属し、1年目からシューズの開発を担当。既製品のカラーリング変更といったアイテムを任せてもらい、チームの先輩方にアドバイスをいただきながら、デザイナーや生産工場とのやりとり、仕事の進め方などをひと通り学びました。2年目はプロジェクトのレベルが上がり、アッパー部分の開発を担当。3年目はデザイン性に富んだイージーランニングカテゴリーに異動となり、現在はアッパーとソールを含めたシューズ全体の開発を任されています。

わからないことがあれば、いつでも上司や先輩に確認できる環境があり、素材の特性やステッチの有無など、開発に必要な知識は、実践を通して身につけることができます。プロジェクトのレベルが上がるとともに、素材選びやコスト、生産方法など、細かい部分まで気を配って開発を進める必要がありますが、経験を積んだ分だけ、自分のアイデアを実現できるようになりつつあります。コンセプトやデザインの意図、仕様などを理解した上で、「これがベスト!」と自分の納得できる製品になるまで、時間が許される限りとことん追求できることは、アシックスのものづくりの醍醐味だと思います。

3.印象的な仕事のエピソード

2年目に担当したGEL-SUPERION(ランニングシューズ)は、初めて「自分が手掛けた」と胸を張れるアイテムです。アシックスを代表するランニングシューズGEL-KAYANOの系譜に連なるモデルで、KAYANOの名前が出ない分、ユーザーがシューズのどの部分に注目するかを意識して開発に取り組みました。たとえば、かかとを包むような安心感を与えるステッチ、コストパフォーマンスを実現するための素材選択、存在感のあるエンボス加工のパーツなど、ディテールにまでこだわりました。

コストをかける必要があるパーツが何かを考え、ユーザーの目を惹くためのアイデアを具体化できるよう、デザイナーや設計チーム、生産チームとは何度も調整を重ねました。企画当初はヨーロッパ限定アイテムでしたが、開発途中の段階でラインプランの見直しもあり、世界中で展開することに。自分の手掛けた製品がたくさんの人の手に渡ることを考えると、モチベーションも高まりました。

4.アシックスで働く魅力

チームは私と同等、それ以上にシューズ愛のある方ばかり。そんな社員に囲まれて仕事ができる環境はとても魅力的です。私は大学時代のスポーツショップでのアルバイトがきっかけでシューズが好きになり、アシックスのファンになりました。「シューズを作る人は、走ることやシューズが好きな人であって欲しい」とアルバイト中はいつも考えていましたが、作る側に立ち、あらためて「好き」という思いが、ユーザーが求める製品を生み出す原動力になることを感じています。それは、試行錯誤を続ける日々の開発業務ではもちろん、苦手な英語を使うシーンでも実感します。サンプルを検討する検討会などでは専門用語の多い資料作成に四苦八苦することもありますが、「このシューズを世に出したい」と強い思いを持ってプレゼンすることで、拙い語学力でも思いが届き、アメリカ販社から想像以上の評価が得られたことも。もちろん、語学力を磨く努力はこれからも続けますが、アシックスやシューズが「好き」という気持ちは、アシックス人として、シューズ開発の一員として、欠かせない資質だと思っています。

5.今後の目標

アルバイト時代、たくさんの商品が並ぶなかで、ユーザーがよく手に取るシューズが必ずありました。それは、そのシューズがユーザーの心を動かしている証拠。実際、売れるシューズでもあったのです。だから、私の目標は、陳列されているだけでユーザーの心をつかみ、売れてしまうようなシューズを開発すること。シューズの特徴や機能がユーザーにきちんと伝わり、履きたくなるようなシューズ、使って満足いただけるシューズを開発したいと思います。

また、入社3年目になり、チームや社内のことにも目を向けるようになりました。たとえば、ある発注システムのマニュアルを独自で作成して使っていたのですが、わかりやすいと社内で好評になり、今ではフットウエア開発チームすべての社員が使うマニュアルに。発注システム改善メンバーの一員にも選ばれるなど、開発業務以外でも自分が会社に貢献できることを実感する機会になりました。開発のための知識や語学力など、身につけたいことはたくさんありますが、今後はそれらを一緒に働く仲間のためにも活かしたいと思います。

6.とある1日のスケジュール

8:30

出勤

フレックスタイムを導入しているため、プロジェクトの進捗によって時間は変わります。朝は早めに出勤し、始業前まで頭の中で今日の予定を整理。

9:00

チームミーティング後に業務スタート

毎週月曜日はチームミーティングを行います。チームメンバーの業務状況や1週間の予定を共有した後、デスクで業務に取りかかります。

チームミーティング後に業務スタート

12:00

昼休み

昼休みは社員食堂で同期と一緒にランチ。楽しく話しながら息抜きできるひとときです。

 昼休み

14:00

キーマンミーティングに参加

発注システムの改善に向けたミーティングにチームを代表して参加。

16:00

引き続き資料作成

同僚にアドバイスをもらいながら、次の検討会に向けた担当製品のプレゼン資料を作成。

 引き続き資料作成

18:00

退社

7.印象に残っている人財開発プログラム

新入社員フォローアッププログラム

久々に同期全員が集まる、貴重な時間になりました。
新入社員研修以来に会う同期もいて、それぞれのポジションでの活躍ぶりを聞き、とても刺激を受けました。